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11月21日
強い韓国の大きな弱点
財閥が国民経済そのもの
サムソンでは、今年度、2200人の求人に対して18万人の応募があった。韓国経済は約10社の財閥系企業がGDPの75%を生産し、サムソン一社で輸出の25%を占めている。財閥が国民経済そのものである。
韓国は、李王朝時代から学問が尊ばれ、貧しい家庭でも子弟に多額の教育費を投入した。経済成長とともに、大学進学率は上昇し、2009年には82%に達し、日本を軽く抜き去り、世界一になった。
中高校生は、塾に通い、夜10時以降の塾が禁止されると、自宅でパソコンを利用して勉学に勤しんでいる。子弟をバイリンガルにするため、母子で英語圏に住んでいる家庭が少なくない。
財閥企業は、こうした学生の優れた層を掬いあげ、企業内部での激しいポスト争いに曝すのである。サムソンでは、従業員の平均年齢は30才代前半、役員は40才代半ばであり、精鋭だけが残されている。財閥企業の成長力は豊富な人材にある。
ところで、国民経済的に見ると、ここには、幾つかの深刻な問題がある。第1に、財閥企業に就職できない多くの学生は、就職を目的として勉強したので、自主的な事業企画力やベンチャースピリットを欠いている。ドイツでは、多くの人が職人学校で技能を身につけ、高品質な工業製品を生産しているが、高学歴の韓国では、職人が少なく、中小企業が育たず、製造業の底辺が狭く、またベンチャー企業が少ない。
第2に、財閥企業が、主要な製造業から小売・レジャーまで傘下に収めて寡占状態にあるから、製品価格を高くして、従業員に高賃金を与えており、財閥企業と非財閥企業の従業員との所得格差は拡大し、社会不安が蓄積されている。
第3に、財閥系の製造業に優秀な人材が偏っているため、サービス産業が遅れ、その種類は、日本の60%、アメリカの30%に過ぎない。幸い、最近では財閥企業への就職を諦めた優れた人材がこの分野で活躍し、海外では韓流ブームが続いているが、雇用数は少ない。
人口減少と高齢化が深刻
第4に、韓国は、李王朝以来、朱子学の影響を受け、現在でも学問に厳しい論理や倫理を求め、実用性を軽蔑する習慣が残っている。そのため、革新的技術の開発力が弱く、海外の革新技術の成果をいちはやく大量生産することによって発展してきた。
第5に人口減少と高齢化のスピードが世界で最も速く、高齢化社会が到来し、30~40年後には、日本と同じように社会保障費の激増によって、韓国経済が確実に押しつぶされることである。
韓国の高齢化・人口不足を解決する方法は、南北朝鮮の統合であり、それまでに国際社会で有利な立場を築いておきたい。まず世界に反日感情を広げるため、朴大統領は欧米諸国を歴訪して、歴史問題に関する日本の不誠実を訴えた。
ところが、欧米諸国は何れも植民地では、人権を認めず、富を強奪したが、現在反省のかけらもない。朴外交は成功しなかった。