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10月24日
中韓の感情と靖国参拝
最後の悪者国家
敗戦後、70年近くなるが、中国・韓国の反日感情は消えない。文化交流や経済交流がどれほど深くなっても、両国人の胸には反日感情が厚く沈殿しており、小さな事件でも、それが切っ掛けとなって沈殿物が刺激され、国全体に拡がる可能性がある。
日本は、1945年以降、平和を守り、核武装を放棄し、戦争で自衛隊員は1人も死んでいない誇るべき国である。世界の列強は過去、膨大な数の植民地を支配したが、それを反省して賠償金を支払ったのは日本だけであり、韓国に支払ったのである(東大三谷教授による)。韓国はその善意を全く評価していない。
残念ながら、反日感情はかなり長い期間にわたって続きそうだ。その原因は両国政府の正当性は、日本軍を追い払い、完全な独立を達成した政府の後継者であることだ。
歴史を振り返ると、中国はアヘン戦争以来列強に侵略され、主要な港は租界になり、鉄道の敷設権や鉱山の開発権を奪われた。韓国はずっと明や清の属国であり、独立運動を起こした時には、徹底的に弾圧された。
ところが、2次大戦後には完全な独立国になり、今や世界の大国に発展した。両国の現代史は45年から始まったと言えよう。愛国心の源は、誇るべき歴史を受け継いでいるという自覚にあるから、歴史教育は重要である。両国の歴史教科書には、如何に日本軍が弾圧・暴行の限りを尽くしたかを細かく述べられ、その日本を追い出し、素晴らしい国を建設した「我が民族」は世界に冠たる存在であることを教えている。
中国は、ひどい侵略を繰り返したイギリス、フランス、ロシアより、日本をはるかに強く嫌っている。それは、日本を打ち破ったことが、新国家の出発点になっているからだ。不幸なことに、日本は中国、韓国に対して最後の侵略国になった。今後、中国、韓国では大型戦争は発生しないだろうから、日本は悪者国家というババを掴まされたままである。
目立つのは禁物
台湾は、日本の植民地であったのにも拘わらず、親日的だ。台湾では、大陸から来た即製の国民党軍は台湾人と対立し、台湾人デモに対して無差別に発砲した。その後、正規の国民党軍が出動して混乱を収めたが、その時、台湾人のリーダーやインテリが暗殺され、その数は3万人に達したという。台湾は冷酷な国民党軍に制圧されたので反大陸感情が強く残り、それによって反日感情が消えた。
日本は今後どうすべきか。中国、韓国の感情を刺激しないことが重要だ。閣僚や議員には、国のために殉じた霊に感謝するため、靖国神社に参拝する人がいるが、それによって、中韓両国の反日感情が持続され、両国の政権の安定化に役立っている。
中国は、今後、環境保全投資に支えられて成長するだろう。東南アジア、EU、中東諸国に対する中国の影響力は、日本を遙かに抜いている。また世界では慰安婦問題で韓国に味方する国が多い。こういう不利な状況下では、中韓両国を不用意に刺激しないことが重要だ。殉国の霊に祈りたい政治家は黙って一人で参拝すべきだろう。目立つのは禁物だ。